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市民協働調査・研究


わたしたちの取り組み

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市民協働調査・研究

 海辺の環境の現状を知り、何をしたら良いのかを議論するため、様々な主体と連携して調査・研究を進めています。具体的には、東京湾環境一斉調査、多摩川河口調査(SCOP100)、マハゼの棲み処調査、江戸前アサリワクワク調査などを実施するとともに、さいせいしよう!の取り組みに合わせて水質調査や生物観察・記録をしています。

#市民協働調査・研究


調査の様子

東京湾の環境調査は、古くから様々な主体により実施されてきました。高度成長期の1960年代には湾内の水質悪化が顕在化し、1970年代には湾内の循環や成層構造など基本的な海洋構造が解明され、水質汚濁防止法に基づくモニタリングが開始されました。1990年代には数値モデルによる将来予測なども行われるようになり、将来を見据えた環境管理の議論がなされるようになってきました。排水の総量規制などが功を奏し流入負荷は減少した2000年代になっても赤潮・貧酸素水塊のような環境悪化は止まらず、漁業生産の回復は見られませんでした。

そうした背景の元、2003年にスタートした東京湾再生のための行動計画では、モニタリング分科会が設置され、2008年から東京湾水質一斉調査(後に、東京湾環境一斉調査に改称)が開始されました。この一斉調査は、東京湾再生推進会議、すなわち官の事業としてスタートしましたが、当初より国・沿岸自治体の他、多様な主体が参加していました。

2013年に東京湾再生のための行動計画(第2期)が開始されると、当フォーラムが設置されたのを機に、再生推進会議と協働する市民団体や研究者のとりまとめ役としてモニタリングPTが設置され、海辺つくり研究会では、一斉調査のワークショプ開催、東京湾環境マップの作成などを支援してきました。

また、海辺つくり研究会では、一斉調査だけでなく、多摩川河口の市民調査として、みんながスコップを持って底生生物を調査する調査イベント「SCOP100」を2006年より実施してきました。生物調査では、マハゼの棲み処調査、江戸前アサリわくわく調査、ヤドカリ・カニ調査などを実施・支援してきています。

特に、マハゼの棲み処調査は、当研究会と東京水産振興会が協働で行っている、江戸前ハゼ復活プロジェクトの一環として、釣り人に釣ったマハゼの全長を報告してもらうというユニークな市民調査で、成果は、江戸前ハゼ復活プロジェクトのWebサイトなどで公開されています。

さらに、自然再生活動(アマモ場再生、夢ワカメワークショップ、お台場海苔づくりなど)の実施において、水質調査や生物観察・記録をすることで、活動の背景となる環境条件や、再生・育成の成否の要因分析などを行っています。


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